「前池英樹」と検索すると、「詐欺」「悪徳」といった言葉を目にすることがあります。
その一方で、実際にサービスを利用した人の声、つまり実体験にもとづく評判は、探してもほんど見当たりません。悪評は目立つのに、その根拠となる体験談が見つからない。
これが、前池英樹さん(株式アナリスト・高山緑星)をめぐるネット上の実態です。
そこで本記事では、伝聞や口コミの引き写しではなく、次の4つの調査を実際に行いました。
- 金融庁の一覧で、新生ジャパン投資の登録状況を確認する
- ネット上の評判を実際に収集し、何が見つかり、何が見つからないのかを整理する
- 「悪評」の発信源とされるレビューサイトを、金融庁の公表資料と突き合わせる
- 無料サービスに登録し、届くレポートと銘柄相談の内容を確認する
いずれも2026年7月14日時点の調査です。特定の投資顧問会社を推奨するものでも、擁護するものでもありません。確認できた事実と、確認できなかった事実の両方を提示します。
前池英樹(高山緑星)とは何者か
プロフィールと肩書き
前池英樹さんは、株式会社新生ジャパン投資の代表取締役を務める株式アナリストです。
同社は2000年に設立された独立系の投資顧問会社で、2007年(平成19年)9月30日に金融商品取引業者としての登録を受けています。本社は東京都千代田区神田須田町。
オンライン配信を主とした投資助言業務を行っています。
分析・投資判断および助言は、前池さんを含む4名(前池英樹、大浦正年、山本勝秀、矢吹俊介)の体制で行われています。取扱商品は株式、日経225先物およびオプション、為替(FX)ですが、常時提供される主力商品は株式です。
アナリストとしての活動では「高山緑星(たかやま・りょくせい)」という名義を使用しており、公式サイトや配信レポートでもこの名義が用いられています。
メディア掲載としては、投資雑誌『ダイヤモンドZAi』2015年1月号の「プロ10人の15年3月末までの高値&安値予測」に登場しています。
「高山緑星」という名義と「株の大魔神」の異名
検索していると、「前池英樹」「高山緑星」「株の大魔神」という3つの呼び名が混在して出てくるため、別人だと思われることがあります。いずれも同一人物です。
- 前池英樹 — 本名。会社の代表取締役としての表記
- 高山緑星 — アナリストとしての活動名
- 株の大魔神 — ラジオ出演時代に定着した異名
「株の大魔神」という呼称については、著書のAmazon著者紹介欄に、ラジオNIKKEI『源太緑星株教室』への出演を通じて大魔神の異名で人気を博した旨の記載があります。
つまり後付けの肩書きではなく、ラジオ出演時代に定着したと推測される呼び名ということになります。
公式サイト上でも「高山緑星こと前池英樹」という形で併記されており、名義の使い分けを隠しているわけではありません。ただし検索する側から見ると、どの名前で調べるかによって出てくる情報が変わるため、評判を追いにくくなっている一因ではあります。
ラジオNIKKEI『源太緑星株教室』への出演歴
前池さんの経歴のうち、第三者の記録で裏付けが取れたものがひとつあります。ラジオNIKKEIへの出演歴です。
同社の公式サイトには、次のような記述があります。
私が2022年1月まで約7年間レギュラー出演していたラジオNIKKEIの番組『源太緑星株教室』
これは自己申告です。そこで、番組の実在を確認しました。
Internet Archive(ウェブページの過去の姿を保存しているアーカイブサービス)には、ラジオNIKKEI公式サイト内の当該番組ページが保存されていました。2015年12月から2025年9月にかけて47回分のキャプチャが残っており、そこから以下が確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 番組名 | 源太緑星株教室 |
| 放送局 | ラジオNIKKEI第1 |
| 放送枠 | 毎週月曜 16:10〜17:00 |
| 番組内容 | 全体相場予想・注目銘柄・現下相場への取り組み法などを伝える株式情報バラエティー番組 |
番組名に「緑星」が入っていることからも、高山緑星名義でのレギュラー出演であったことがうかがえます。
ここで重要なのは、これが本人の申告ではなく、放送局側の記録として残っているという点です。経歴を自称するだけなら誰にでもできますが、全国放送のラジオ局に7年間レギュラー枠を持っていたという事実は、第三者が検証できます。
現在の発信活動
現在の主な発信チャネルは以下の通りです(2026年7月時点)。
| チャネル | 状況 |
|---|---|
| YouTube公式チャンネル(新生ジャパン投資) | 登録者数 約3,570人 |
| X(旧Twitter) | フォロワー数 約5,305人 |
| 会員向けレポート(新生ジャパン投資) | 朝刊・夕刊・週刊で配信 |
| Amebaブログ | 2013年で更新停止 |
フォロワー数・登録者数だけを見ると、著名インフルエンサーと比べて決して多い数字ではありません。SNSでの拡散力よりも、会員向けレポートの配信を軸に活動しているアナリストと言えます。
この「発信の量に対して露出が限定的」という性質が、後述する「ネット上に評判が集まりにくい」という状況にもつながっています。
新生ジャパン投資の登録状況を実際に確認した【一次調査①】
投資助言サービスを評価するうえで、最初に確認すべきなのは金融商品取引業の登録の有無です。ここは口コミや印象ではなく、公的な資料で確認できます。
関東財務局長(金商)第796号を金融庁の一覧で確認
金融庁は「金融商品取引業者等一覧」を公表しており、登録を受けた業者を誰でも確認できます。この一覧で新生ジャパン投資を検索した結果が以下です(2026年7月14日確認)。
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 登録番号 | 関東財務局長(金商)第796号 |
| 登録年月日 | 平成19年9月30日 |
| 商号 | 株式会社新生ジャパン投資 |
| 法人番号 | 9010001067434 |
| 本店等所在地 | 東京都中央区日本橋 |
※所在地は登録当時の記載です。現在の本社は東京都千代田区神田須田町に所在しています。
あわせて、同社の公式サイトのヘッダー部分にも「関東財務局長(金商)第796号」と表記されており、サイト上の表示と金融庁の一覧の記載が一致していることを確認しました。
一致の確認は形式的に見えますが、意味があります。後述するように、他社の登録番号を無断で表示して登録業者を装う無登録業者が実在するためです。
表示されている番号が本物かどうかは、金融庁の一覧側から確認して初めて分かります。
日本投資顧問業協会への加入
公式サイトには「日本投資顧問業協会 会員番号012-02541」の表記もあります。
同協会は金融商品取引法にもとづく認定金融商品取引業協会で、加入業者は協会の自主規制ルールの適用を受けます。なお同協会は現在「日本資産運用業協会」に名称が変更されています。
協会が公開している会員名簿を確認したところ、新生ジャパン投資が会員として掲載されていることを確認できました。登録番号と同様、公式サイトの表記が実際の名簿と一致しています。
行政処分歴の有無
金融商品取引業者に対する行政処分は、証券取引等監視委員会および各財務局が公表しています。新生ジャパン投資について、これらの公表資料で処分歴は確認できませんでした(2026年7月14日時点)。
確認して分かったこと
登録に関する事実を整理すると、以下のようになります。
- 金融商品取引業者として登録されている(関東財務局長(金商)第796号)
- 登録は2007年で、約19年間にわたり登録が継続している
- 認定協会に加入している
- 公表資料上、行政処分歴は確認できない
これらは「儲かるかどうか」とは無関係です。登録業者であっても損失が出ることはありますし、登録が助言の質を保証するわけでもありません。
ただし逆に言えば、無登録業者との取引は法的な保護が薄く、リスクが桁違いに大きいということでもあります。この違いは後半で具体的に示します。
前池英樹の投資手法と予測の実際
前池さんの評判を考えるうえで避けて通れないのが、独特の相場予測手法です。
ここが「独自の視点で当てるアナリスト」という評価と、「ハッタリ」という批判の両方を生んでいます。
未来予測チャートに基づく相場観
前池さんの相場観の中心にあるのは、本人が「未来予測チャート」と呼ぶ長期予測です。
公式サイトやレポートでの説明によれば、これは1929年の世界恐慌時のNYダウ暴落チャート、1919年の大正・昭和バブル崩壊時の暴落チャートといった過去の大型バブル崩壊のパターンと、世界各国の人口動態(人口ピラミッド)を独自に分析して組み立てたものだとされています。
この手法にもとづき、前池さんは年初に「その年の月ごとの相場の方向性」を予測として公開しています。また、日経平均が長期的に大きく上昇していくという強気の見通しを一貫して示している点も特徴です。
1998年作成のチャートは検証できるのか
前池さんは「1998年に2036年までの未来予測チャートを描いた」と説明しています。もしこれが事実なら、四半世紀にわたる長期予測ということになり、注目に値します。
ただし、1998年時点で作成されたというチャートの実物は、公開されている範囲では確認できませんでした。 つまり「1998年に描いた」という部分は、現時点では本人の説明にもとづくものであり、第三者が検証できる形にはなっていません。
この点は、評価する側もされる側も冷静に扱うべきところです。
「1998年から当て続けている」と鵜呑みにするのも、「証拠がないから全て嘘だ」と切り捨てるのも、どちらも行き過ぎです。検証できる部分とできない部分を分けて見るのが妥当です。
予測は「後付けではない」形で記録されている
一方で、検証できる部分もあります。
前池さんは、その年の相場予測を年初のうちにYouTubeや会員サイトで公開しています。
たとえば2026年分についても、年初に予測動画が投稿されており、投稿日時が記録として残っています。
これは重要な点です。相場予測でよくある批判は「結果が出てから、当たった部分だけを強調しているのではないか」というものです。しかし、予測が事前に日付入りで公開されていれば、少なくとも「後出し」ではないことは確認できます。
的中したかどうかの評価は分かれるとしても、予測を事前に示しているという姿勢自体は、事実として確認できます。
本人が「外れることもある」と明言している
もう一点、評価にあたって見落とせないのが、前池さん自身の姿勢です。
会員向けの週刊レポートの中で、前池さんは自らの予測について次のように述べています。
勿論、株の世界に絶対は無く、外れる事もよくあります。
さらに、特定の年については「私の未来予測チャートより弱く」「私の未来予測チャートより強過ぎ」と、予測が外れた年があったことを具体的に認めています。
「絶対に当たる」と断言するタイプではなく、外れた年を自分から開示している点は、少なくとも予測を誇大に語るタイプのアナリストとは異なります。
この姿勢は、評判を判断するうえで加味してよい材料です。
会員向けレポートで予測の「答え合わせ」を公開している
前池さんは、過去の予測がその後どうなったかを、会員向けレポートで継続的に「答え合わせ」として公開しています。
的中した予測だけでなく、外れた予測、後ろにずれた予測についても言及があり、予測と結果を照らし合わせる形になっています。予測を出しっぱなしにするのではなく、結果を振り返って開示する運用は、透明性という観点では評価できる部分です。
前池英樹の評判はなぜ判断が難しいのか【一次調査②】
ここまで登録状況や経歴を見てきましたが、多くの人が本当に知りたいのは「実際に利用した人がどう感じているか」でしょう。そこで、ネット上の評判を実際に収集しました。結論から言うと、判断材料になる自然発生的な評判は、ほとんど見つかりませんでした。
ネット上に自然発生的な評判がほとんど存在しない
X(旧Twitter)、各種掲示板、検索エンジンで「前池英樹 評判」「高山緑星 評判」「新生ジャパン投資 口コミ」などを調べました(2026年7月14日時点)。
その結果、実際にサービスを利用した個人による、実体験にもとづく口コミは、ほとんど見当たりませんでした。「詐欺」「悪徳」といった強い言葉は目につくものの、その多くは後述するレビューサイト由来のもので、利用者本人が体験を語ったものではありません。
つまり、「賛否が激しく分かれている」というより、そもそも判断材料になる一次的な声が乏しいというのが実態でした。
検索上位を占めるのはレビューサイトか関係者発信のいずれか
「前池英樹 評判」で上位に表示されるページを実際に確認すると、大きく2種類に分かれていました。
ひとつは、投資顧問を評価・ランキングするレビューサイトです。これらは後述するように、評価の中立性そのものに問題があります。
もうひとつは、本人または関係者が運営・発信しているブログやサイトです。当然ながら、これらは肯定的な内容が中心になります。
問題は、この2種類の間にあるはずの「利害関係のない第三者による検証」が、ほとんど存在しないことです。批判する側にも擁護する側にも何らかの立場があり、フラットな評価が見当たらない。これが、前池さんの評判を分かりにくくしている構造的な理由です。
数少ない自然発生的な反応
利害関係が薄いと思われる反応も、わずかにありました。
ひとつは、Amazonにおける著書のレビューです。
もうひとつは、ラジオNIKKEI『源太緑星株教室』の終了を惜しむ、X上のいくつかの投稿です。
いずれも件数としてはごく少数で、これをもって評判全体を語れるものではありません。
ただ、番組終了を惜しむ声が自然発生的に上がっている点は、少なくとも一定の固定ファンが存在したことをうかがわせます。
「賛否両論」ではなく「情報が乏しい」が実態
以上を踏まえると、前池さんの評判の実態は、次のように整理できます。
- 強い悪評は存在するが、その多くはレビューサイト由来で、利用者の体験談ではない
- 実際にサービスを使った人の中立的な口コミは、ネット上にほとんど見当たらない
- 検索上位は「レビューサイト」か「関係者発信」で占められている
- 利害関係の薄い反応は、著書レビューと番組終了を惜しむ声がわずかにある程度
したがって、「ネット上の評判を見れば実態が分かる」という前提自体が、この人物については成り立ちにくいと言えます。だからこそ、次章で悪評の出所そのものを調べ、その後、実際にサービスを使って確かめることにしました。
「悪評」の出所を調べた結果【一次調査③】
前章で、前池さんの悪評の多くがレビューサイト由来であることに触れました。ここでは、その発信源とされるサイトを実際に調べ、金融庁の公表資料と突き合わせた結果を示します。
悪評の多くはレビューサイトが発信源
前池さんや新生ジャパン投資を「悪徳」「詐欺」と評しているのは、その多くが投資顧問を評価・ランキングする形式のレビューサイトです。
こうしたサイトは、一見すると投資家に有益な比較情報を提供しているように見えます。しかし実際には、特定の業者を上位に推奨する一方で、競合となる業者を「悪質」と認定する構造になっているものが少なくありません。その典型例を、以下で具体的に検証します。
「投資詐欺緊急ホットライン」とはどんなサイトか
検証対象としたのは「投資詐欺緊急ホットライン」というサイトです。
名称からは投資詐欺への注意喚起を行うサイトのように見えます。
このサイトは、一方で「おすすめの株式投資サービス」としてランキング形式で複数の業者を推奨し、他方で500社を超える投資顧問会社を「悪質」と認定する一覧を掲載しています。
新生ジャパン投資も、この「悪質」側の一覧に掲載されています。
ここで素朴な疑問が生じます。推奨されている業者と、悪質認定されている業者は、それぞれ本当に信頼できる/できないのか。 これは印象論ではなく、金融庁の公表資料で検証できます。
推奨されている業者を金融庁の一覧と突合した
まず、このサイトが推奨している上位業者を、金融庁の資料と突き合わせました(2026年7月14日確認)。
| 順位 | サービス名 | 金商登録の記載 | 金融庁資料との突合結果 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ANSWER(アンサー) | 確認できず | 運営会社の所在地が、無登録業者として警告を受けた株式会社プロビデンスと完全一致 |
| 2位 | 投資顧問Journal | 確認できず | 登録番号の記載なし |
| 3位 | Stock Lens | 確認できず | 登録番号の記載なし |
| 4位 | IF(イフ) | 確認できず | 無登録業者として金融庁の警告リストに掲載 |
とくに注目すべきは1位と4位です。
4位のIF(イフ)は、金融庁が公表する「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」(令和8年6月29日更新)に、合同会社チェンジ(愛媛県松山市)が「IF-イフ-」の名称でSNS等を通じ投資助言業務を行っていた無登録業者として、明確に掲載されています。
1位のANSWER(アンサー)も見過ごせません。ANSWERの特定商取引法に基づく表示に記載された所在地(東京都渋谷区道玄坂1丁目10番8号 渋谷道玄坂東急ビル2F-C)は、令和8年4月に無登録業者として警告を受けた株式会社プロビデンス(「Hitomi-AI-」等を提供)の所在地と、ビル名・階数・部屋番号まで一致しています。別法人ではありますが、所在地の完全一致という事実は残ります。
つまり、このサイトが「おすすめ」として上位に推奨している業者は、判明した範囲で登録番号の記載がなく、うち2社は無登録業者としての警告や、警告業者との所在地一致が確認できる状態でした。
悪徳認定されている業者を金融庁の一覧と突合した
次に、同じサイトが「悪質」と認定している側の業者を突き合わせました。
| サービス名 | 運営会社 | 金商登録番号 | 行政処分歴 |
|---|---|---|---|
| 新生ジャパン投資 | 株式会社新生ジャパン投資 | 関東財務局長(金商)第796号 | 確認されず |
| じょうしょうダルマ | ラディッシュ・リサーチ | 北陸財務局長(金商)第23号 | 確認されず |
| グレイルNET | 株式会社グレイル | 関東財務局長(金商)第700号 | 確認されず |
いずれも金融商品取引業者として正式に登録されており、公表資料上、行政処分歴も確認できませんでした。悪質認定されている側に、むしろ登録済み・処分歴なしの正規業者が複数含まれているということです。
突合して見えた構造 — 推奨側は登録なし、認定側は登録あり
2つの表を並べると、構造がはっきりします。
- 推奨されている業者 — 判明した範囲で登録番号の記載がなく、一部は無登録業者として警告を受けている、または警告業者と所在地が一致している
- 悪質認定されている業者 — 金融商品取引業者として登録済みで、処分歴も確認できない
評価が逆転しているのです。金融庁への登録という、投資家保護の観点で最も基本的な要件を基準にすると、このサイトの「おすすめ」と「悪質」の判定は、実態と食い違っていることになります。
金融商品取引法は、投資助言を行う者に原則として登録を義務付けています。
無登録での投資助言は違法行為であり、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金(またはその併科)の対象です。無登録業者との取引には、こうした法的保護が及びにくいという根本的なリスクがあります。
したがって、このサイトのランキングを参考に業者を選ぶと、登録業者を避けて無登録業者に誘導されかねないという、本来の目的と正反対の結果になりかねません。
類似構造のサイトは他にも存在する
このような構造を持つのは、一つのサイトに限りません。同種のレビューサイトやランキングサイトは複数存在し、互いに似た内容で、特定業者への誘導と競合業者への悪質認定を行っているケースが見られます。
投資顧問サービスの口コミ・比較サイトには、こうした信頼性に疑問のあるものが一定数存在します。前池さんや新生ジャパン投資への「悪評」も、その多くがこうした構造の中で生み出されたものである可能性が高い、というのが突合調査から見えてきた結論です。
なお、念のため付け加えると、レビューサイトが悪質認定している業者が「すべて優良」という意味ではありません。ここで示したのは、あくまで「このサイトの判定基準は、金融庁への登録という客観的事実と食い違っている」という事実です。業者選びの最終的な判断は、あくまで自分自身で行う必要があります。
無料サービスを実際に使ってみた【一次調査④】
ここまでは、登録状況や悪評の出所といった「外形的な事実」の確認でした。最後に、実際に無料サービスに登録し、どんなものが届くのかを自分で確かめました。評判が当てにならない以上、自分で使ってみるのが最も確実だからです。
会員登録から配信開始まで
新生ジャパン投資は、無料の会員登録を受け付けています。登録すると、朝夕のマーケットレポートや週刊レポート、無料の銘柄相談といったサービスが利用できるようになります。
登録手続きは一般的なメール登録の範囲で、特別に煩雑なものではありませんでした。登録後は、以下で述べるレポートが実際に配信されてきます。
朝刊・夕刊・週刊レポートの中身
配信されるレポートは、大きく3種類ありました。それぞれ内容の性格が異なります。
- 朝刊レポート:前日の欧米市場・原油・為替の動向から始まり、当日の東京市場の見通し、地政学リスクの整理、日経平均のテクニカル分析、引け後に出た決算のピックアップ、当日のマーケットスケジュールまでを一通りカバーする構成でした。加えて、無料会員向けの推奨銘柄が、エントリーの目安・利益確定の目安・ロスカットの目安とともに示されていました。
- 夕刊レポート:その日の東京市場の振り返りが中心です。指数の動き、出来高や売買代金、値上がり・値下がり銘柄数、セクター別の物色動向に加え、その日に大きく動いた注目銘柄について、値動きの背景(決算や材料)を個別に解説していました。
- 週刊レポート:やや性格が異なります。ここでは前池さん本人が、前述の未来予測チャートにもとづく相場観を語っています。年間予測とその答え合わせ、注目テーマ、個別材料株へのコメントなどが含まれ、他の2つより「アナリストの見立て」が前面に出る内容でした。
全体として、無料の範囲でも情報量は相応にあり、毎営業日届くレポートとしては手の込んだ作りという印象でした。ここでは会員向けコンテンツの具体的な推奨銘柄名や価格帯には触れませんが、レポートの体裁と情報密度は、実際に登録すれば確認できます。
無料銘柄相談を送ってみた結果
新生ジャパン投資では、無料会員でも銘柄に関する相談を送ることができます。実際に、保有している銘柄の今後の対応について相談を送ってみました。
具体的には、登録時に案内された銘柄を100株保有しているが、当初案内された想定エントリー価格・ロスカット価格と現在の株価が乖離してしまっている、今後どうするのがよいか、余力は残しておきたい、という内容です。
返信は即日で返ってきました。
回答の内容は、その銘柄のテクニカルな状況(日足では買いにくいが、週足では長期の移動平均線付近で反発しており上昇トレンドは継続と見ている)と、テーマ性(複数のテーマ性を持つ銘柄である点)の両面から見解を示すものでした。
そして、追加購入については「相場が落ち着き次第で宜しいのではないでしょうか」という回答でした。
実際に使って分かったこと
この銘柄相談への回答は、評価する材料として印象的でした。
というのも、回答が「今すぐ買い増しましょう」といった煽るものではなく、「相場が落ち着いてからでよい」という、むしろ慎重な内容だったからです。無理に売買を促されることはありませんでした。
もちろん、これは一度のやり取りにすぎず、これだけでサービス全体の質を断定することはできません。推奨された銘柄が値上がりする保証もありません。ただ、少なくとも「登録したら強引な勧誘や煽りが始まる」という、悪質業者に典型的なパターンとは異なる対応でした。
そして何より、こうした実際の対応は、無料の範囲で誰でも自分で確かめられます。ネット上の評判を追いかけるより、この方がはるかに確実な判断材料になる、というのが実際に使ってみての率直な感想です。
前池英樹・新生ジャパン投資が向いている人/向いていない人
今回の調査を踏まえ、どんな人に向き、どんな人に向かないのかを整理します。
向いている人
- 全体相場の見通しや、独自の相場観を参考にしたい人
- 毎営業日、まとまった市況レポートを受け取りたい人
- 登録の有無や処分歴など、客観的な事実を重視して業者を選びたい人
- まず無料の範囲で試し、自分で質を判断したいと考える人
向いていない人
- 「絶対に儲かる」「必ず当たる」といった保証を求める人(そうした保証をするサービスはむしろ危険です)
- 独自色の強い長期予測やテーマ性重視のスタイルが好みに合わない人
- 助言に一定のコストを払うことに抵抗があり、すべて無料で完結させたい人
投資顧問サービスは、相性やスタイルの好みが大きく影響します。向き不向きは実力の有無とは別の話であり、最終的には自分で試して判断するのが確実です。
よくある質問
前池英樹は詐欺師なのですか?
公表資料を確認した範囲では、前池さんが代表を務める新生ジャパン投資は金融商品取引業者として登録されており(関東財務局長(金商)第796号)、行政処分歴も確認できませんでした。「詐欺」という評価の多くは、中立性に問題のあるレビューサイト由来のもので、利用者の体験にもとづくものではありません。もちろん投資に損失リスクはありますが、「詐欺師」と断じられる客観的根拠は、今回の調査では見当たりませんでした。
ラジオNIKKEIに出演していたのは本当ですか?
本当です。ラジオNIKKEIの番組『源太緑星株教室』は、Internet Archiveに公式ページが保存されており、ラジオNIKKEI第1で毎週月曜16:10〜17:00に放送されていた株式情報番組であることが確認できます。前池さん(高山緑星)はこの番組に2022年1月まで約7年間レギュラー出演していたとされています。
新生ジャパン投資は金融庁に登録されていますか?
登録されています。金融庁の「金融商品取引業者等一覧」で、関東財務局長(金商)第796号として確認できます(2026年7月確認)。あわせて、投資顧問業の認定協会(現・日本資産運用業協会)の会員名簿にも掲載されています。
行政処分を受けたことはありますか?
証券取引等監視委員会および財務局の公表資料を確認した範囲では、新生ジャパン投資の行政処分歴は確認できませんでした(2026年7月時点)。
無料で試すことはできますか?
できます。無料の会員登録で、朝夕・週刊のマーケットレポートや、無料の銘柄相談を利用できます。有料サービスの質を判断する材料として、まず無料の範囲で実際の対応を確かめるのが有効です。
まとめ|評判は他人ではなく自分で確かめる
前池英樹さん(高山緑星)の評判について、4つの一次調査を行った結果を整理します。
確認できた事実
- 新生ジャパン投資は金融商品取引業者として登録されている(関東財務局長(金商)第796号、2007年登録)
- 認定協会の会員名簿にも掲載されており、行政処分歴は確認できない
- ラジオNIKKEIへの約7年間のレギュラー出演歴が、放送局側の記録で裏付けられる
- 相場予測は年初に日付入りで公開されており、「後出し」ではない
- 「悪評」の多くは、中立性に問題のあるレビューサイト由来である
- そのレビューサイトは、無登録業者を推奨し、登録済みの正規業者を悪質認定していた
- 無料の銘柄相談は即日返信で、煽らず慎重な対応だった
冷静に見るべき事実
- 「1998年に作成した」という予測チャートの実物は確認できない
- 相場予測は外れる年もあり、本人もそれを認めている
- 株式投資である以上、損失リスクは当然にある
- 有料サービスの実際の成績は、無料の範囲だけでは判断しきれない
こうして並べると、「詐欺師」という強い言葉と、実際に確認できる事実との間には、大きな隔たりがあることが分かります。同時に、「絶対に儲かる」といった過大な期待も禁物です。
最終的に言えるのは、前池英樹さんの評判は、ネット上の他人の言葉からは正確には分からないということです。悪評の多くは出所に問題があり、中立的な体験談はほとんど存在しません。
だからこそ、判断は自分で行うのが確実です。幸い、新生ジャパン投資は無料でレポートや銘柄相談を試せます。他人の評判を追いかけるより、無料の範囲で実際のレポートや対応を自分の目で確かめる。それが、この手のサービスを見極める最も確実な方法だと、今回の調査を通じて実感しました。
※本記事は特定の投資顧問サービスへの加入を勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。掲載内容は調査時点の情報にもとづいており、その後変更されている場合があります。




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