マネーストックとは
金融機関から経済全般へ供給されている通貨の総量のこと
具体的には一般法人、個人、地方公共団体などが保有する通貨残高の集計となります
以前はマネーサプライという名称で呼ばれていました
マネーストックの指標
M1、M2、M3、広義流動性の4つの指標があります
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M1:現金通貨+預金通貨
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M2:現金通貨+預金通貨+準通貨+CD(預金通貨、準通貨、CDの発行者は、国内銀行等<マネーサプライ統計のM2+CD対象預金取扱機関と一致>)
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M3:現金通貨+預金通貨+準通貨+CD(預金通貨、準通貨、CDの発行者は、全預金取扱機関)
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広義流動性:M3+金銭の信託+投資信託+金融債+銀行発行普通社債+金融機関発行CP+国債+外債
マネーストックはどこで見れるの?
日本銀行のウェブサイトから閲覧が可能です
対象月の翌月第7営業日に平残の速報を対象月の翌々月第7営業日には、平残および末残の確報を公表しています
マネーストックはどのように利用されているの?
日本銀行の、金融政策を決定するに当たっての判断材料(指標)の一つとして利用しています。
これは、マネーストックが、マクロの金融情勢を表わす代表的な指標の一つであると考えられているためです。
マネタリーベースとの違いは
マネタリーベース統計は、「日本銀行が金融部門を含めた経済全体に供給する通貨量」を集計した統計であるのに対し、マネーストック統計は、「金融部門(通貨発行主体)から経済全体に対して供給される通貨」を集計した統計です。
通貨の発行主体(日本銀行か、日本銀行を含む金融機関全体か)や通貨の保有主体(マネタリーベース統計は金融機関を含むが、マネーストック統計は金融機関を含まない)の範囲が異なります。
マネタリーベース
マネタリーベースとは、市中に流通している現金通貨と民間銀行が日銀に保有している日銀当座預金の合計のことです 貨幣量全体を指すマネーストックと混同されがちなので区別して考える必要があります 日銀はマネタリーベースを増減させることで貨幣量をコン...
マネーストックの市場(マーケット)への影響は
マネーストックが増えると社会全体に流通するお金が増えたということになり、給料や消費が増加することによって景気が向上するという効果が期待できます
しかし増えすぎてしまうとお金の価値が下がり、インフレを招いてしまうという懸念もあります
逆にマネーストックが減ってしまうと、デフレが発生する恐れがあります
どちらも市場経済に大きな影響を与えますので、マネーストックの推移はチェックしておく必要があるといえます
マネーストックに関するニュース
21年の通貨供給量、5.5%増 コロナ禍で貯蓄増―日銀(時事通信 2022年1月13日)
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