マネタリーベースとは、市中に流通している現金通貨と民間銀行が日銀に保有している日銀当座預金の合計のことです
貨幣量全体を指すマネーストックと混同されがちなので区別して考える必要があります
マネーストック
マネーストックとは金融機関から経済全般へ供給されている通貨の総量のこと具体的には一般法人、個人、地方公共団体などが保有する通貨残高の集計となります以前はマネーサプライという名称で呼ばれていましたマネーストックの指標M1、M2、M3、広義流動...
日銀はマネタリーベースを増減させることで貨幣量をコントロールしています
例えばインフレが過熱しすぎていると判断すれば、マネタリーベースを減らし(金融引き締め)デフレが進行してると判断すれば、マネタリーベースを増やす(金融緩和)といった感じです
マネタリーベースを増やしたいときには、金融機関が持つ国債を買い上げ、反対に減らしたいときには日銀が持つ国債を金融機関に売ることで資金を吸い上げている
またマネタリーベースが増加すれば、通貨安になることから為替政策の一環として利用されることもある
このことからマネタリーベースは、金融政策の姿勢を示す一つの指標として注目されています
しかしマネタリーベースを拡大すれば、デフレが解消されるかといえば、そう簡単な話ではありません
貨幣量が増加したところで民間銀行が融資に回さなければ、日銀当座預金にお金が溜まったままの状態となり、経済が回っていきません
マネタリーベースは株式市場にも影響があり、一般的にマネタリーベースが拡大すると株価は上昇することが多く、反対に縮小すると下落する傾向にあります
よって投資家はマネタリーベースは着目すべき指標のひとつといえるでしょう
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